アキとシンジは仲良くなった
過去の出来事が似ている事を理由に・・・
この時シンジとアキは話せば仲良くなれると思っていた
少なからず同じ境遇にいたのだからと思って
しかし
セイの人生は
二人の人生が楽に聞こえてしまうほどの
凄まじいものだった
第二の人生は霊能力者!?
第七話「セイの過去」
シュウジ
GS美神除霊事務所に戻った一同はかなり驚かれた。
なんせ昨日会った時よりも霊力が大きく上がっているのだから無理も無い。
この修行中横島とタマモは霊力が上がり技にも磨きが掛かっていた。
まず横島は文殊を双文殊にすることが出来たことが一番の収穫であろう。
以前は魔族分子が必要かと思っていたが単なる霊力不足だったらしい。
あとシンジと同様に栄光の手を変化自在にすることも出来て攻撃にも幅が出来た。
タマモも幻術に磨きがかかりめったなことが無い限り見破れないほどになった。
狐火も以前より強力になりその火炎を遠隔操作できるようになったことも大きな収穫であろう。
それにより美神、オキヌ、シロには驚かれ当然問い詰められた。
で、結局はお約束で殴られると思っていた横島だったが其処には天の助けがあった。
それは美神令子の母親、美神美智恵の存在だった。
「強くなることはGSでは生き残る確率を上げることになるじゃない?
それに彼だってGSなんだから修行位するわよ。」
という正論を突き出されて反論出来ない三人は黙ってしまう。
横島は
「(修行したつもりは無いんだけどとにかく助かった〜〜〜)」
と思っていた。
しかしそんな事で納得する美神ではなく仕事を押し付けられてしまうことになる。
そして今横島一同はとある廃棄ビルに来ている。
「はあ〜〜〜、何でこんなことになるかな〜〜?」
「まあしょうがないんじゃない?美神にしばかれるよりは・・・」
「それはそうなんだけどねーー。」
そんなことをいいながら横島たちは廃棄ビルの中に入っていく。
しかし悪霊がいる気配は無く何処にも異常があるともいえない。
「待って、何かいるわ。ここには・・・」
アキが皆にそういいながら杖を構える。
「出てきなさい、其処にいるのはわかってるわよ。」
「・・・・・」
「セ、セイ!?」
角から出てきたのはなんとセイであった。
アキはまさかセイが出てくるとは思ってもいなかったので少しビックリしている。
「・・・・・お前らこそ何しに来たんだ?」
「俺達は悪霊退治。お前こそなんでこんなところにいるんだ?」
「俺は元々ここに居ただけだ。その悪霊とやらも殺した。」
横島の質問にセイは淡々と答える。
「じゃあ終了だな、あーー楽でよかった。」
横島は背を伸ばしあくびをする。
「あ、あのさ、セイ。」
「何だ?」
「もし良かったら話聞いて欲しいんだけど・・・」
シンジはセイにこれまでのことを話した。
そしてあの仮想空間でアキと話し合った次行く世界のことも。
そして友達になりたいとも言った。
しかしセイの反応は
「別に次行く世界は好きに決めていいが友達というのは却下する。」
というものだった。
アキとシンジは驚いていた。
セイも自分達と同じ、悲しい人生を歩んできていると斉天大聖は言っていた。
アキには友達というものは居なかった。
シンジは友達は居たがそれはシンジにとって辛い思いをする鍵だった。
セイにも自分と似た境遇に居たはずだ。
まさか否定するとは思っても見なかった。
「何で!!!」
一番理解できなかったアキは叫んだ。
「俺は人間ではない。」
「「「「!!!!」」」」
「俺は『生まれ』たんじゃない、『作り』だされたんだ。
生物兵器として・・・・
俺が作り出された理由は戦争の切り札としてだ。
俺の周りは俺をヒトとして扱ってくれるわけも無く物扱い。
4歳から戦争に出された俺は敵国を滅ぼすことに成功するが俺の力に恐怖したのか今度は味方側が俺のことを殺そうとした。
もちろん俺はその国も潰した。
しかしその時には俺は第SSS級犯罪者として認識されていて俺に安息は無かった。
コンンピュータを自在に操り戦闘能力が高かった俺はつかまることは無かったが仲間、家族など一人も居なかった。
12歳となった俺はますます戦闘能力は増し周りは俺のことを『死神』と呼ばれるようになった。
そんな時俺は一つの家族に出会った。
優しくされたことの無い俺はその家族の家に出入りするようになった。
しかしそれが間違いだった。
その家族は俺を不意打ちで捕まえ研究所に連れて行かれた。
後でわかったことなんだがその家族は俺を売ったんだ、金の欲しさにな。
研究対象となった俺は知らない薬物やナノマシンを大量に投与したが俺は死ななかった。
ある日俺は遺伝子操作されある能力を持つことになる。
それにより俺は研究所を脱出したが俺を退治するために奴らは核爆弾を落とした。
その核爆弾で俺は死んだはずだが気づいたらこの世界に居たというわけだ。
これが俺の人生。
他人を信じることなんか出来ないしこれからもそうだろう。
だから友達はいらない。」
「「「「・・・・・」」」」
一同は何もいえなかった。
それは自分達が思っていたよりも残酷な過去。
そして三人の中でもっとも過酷な過去。
「そんなことない!!!!」
シンジは叫んだ。
「心があるなら人間だよ!!生まれとか過去とか関係ない!!!
大事なのは『今』なんだよ!!」
「・・・・・・・」
「確かに悪い奴もいる、でも良い奴だって世の中にはいるんだよ!!
セイだってわかってるんだろ?悪い奴だけじゃないって!!」
「・・・・」
シンジの言葉に対してセイは何も言わない。
「セイ、私も前の世界では友達はいなかった。
でもシンジと友達となって私は救われた感じがする。
人は一人では生きて行けないんだよ?」
「・・・・」
「私達のことを信じて、お願い。」
アキもセイを説得する。
「・・・・・・・わかった・・・・・・」
「「え?」」
「わかったって言ったんだよ・・・」
セイは相変わらずの感情のこもっていない言葉で言った。
皆には笑みがこぼれる。
人を信じること、それは人として生きていく最低条件のこと。
セイはその一歩を踏み出したのだ。
セイの顔はこの時、少し、ほんの少しだが微笑んでいた。
三人は友達になった
それはまだギクシャクしたものだが少しずつそれも解れていく
そして時は過ぎていく
美神達とも仲良くなり横島たちと一緒に悪霊退治をしたりそれは良い思い出になるもの
そして別れの時が来た